手頃だったサバの価格がどんどん上がっています。さらに、不漁も続いていて、資源保護に向け、漁獲量をどうするのか、19日、話し合いも行われました。この先、サバの価格はどうなっていくのでしょうか。
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網で焼く特大のサバの開きや、サバ料理の定番・サバ味噌をアレンジしたグラタンや、食べやすい串が人気だというサバ料理専門店。心配ごとは『値上がり』だといいます。
下北SABA食堂佐助・星幸輔オーナー
「元々1キロ1000円ぐらいで買えたものが1200~1300円ぐらいの値が付いている」
サバ類の平均卸売価格はこの10年ほどでおよそ1.4倍に。手頃な価格で「大衆魚」と言われた「サバ」に高級化の波が押し寄せていました。
この店では、サバの値上がり分を企業努力で値段を据え置いているといいます。
ただ、もう一つ心配ごとが――
下北SABA食堂佐助・星幸輔オーナー
「サバがなくなったら商売ができないので心配なところ」
サバがなくなる!? その理由を探るべく、私たちは、サバが掛かる「定置網漁」に同行しました。
漁場に到着すると、二隻が並行し、定置網を巻き上げていきます。
漁師たち
「あげろー」
掛け声を掛け合い、網をたぐり寄せます。
記者
「今、網が引き上げられました。網の中にはたくさんの魚がいます!」
さらにクレーンを使って、定置網に掛かった魚をすくい上げていきます。
記者
「網の中にはマグロが入ってますね」
なんと、定置網には大きなキハダマグロが! しかし――
漁師
「サバはいないですね」「(Q.サバいないですか?)はい」
本来、今の時期はサバが豊漁になるはずですが、この日、網の中にサバの姿はありませんでした。
城ヶ崎海岸富戸定置網・秋元正樹漁労長
「ここ2年、3年ぐらい激減ですね」「トン単位でとれていたのが、数百キロ単位で減ってきている」
日本でとれるサバの漁獲量は2018年に54万トンを超えて以降は減少傾向で、2023年は26万トン余りと、半分以下に落ち込んでいるのです。
特に太平洋側は、サバの減少が顕著にみられるとのこと。
その太平洋に面した静岡県伊東市内のスーパーを訪ねると、この日、市場で競り落としたサバが店頭に。
ただ、漁獲量が少ないため、近くに市場があるにもかかわらず、市外からもサバを仕入れているといいます。
スーパーナガヤ鎌田店鮮魚バイヤー・太田将人さん
「地のサバが少ない状況は、お客様は寂しいかなと感じてます」
不漁の影響は、ここでも――
いとう漁業協同組合・稲葉祐治購買課長
「これがいとう漁協のサバのすり身『サバ男くん』です」
「サバ男くん」は、いとう漁協が地域活性化などを掲げて始めたすり身事業。市内の飲食店や給食などにも使われていました。
かつては“とれたて”をすぐにすり身にしていましたが、最近はサバがとれないため、製造しない日も増えたといいます。
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太平洋側でとれるサバの漁獲量を回復させるため水産庁は19日の会議で、現在の漁獲枠より6割程度減らすという基本方針をとりまとめました。
サバ減少の理由について専門家は、一番は「エサの減少」と指摘。“温暖化の影響で海水温が高くなったことなどで、エサのプランクトンが減少”“サバは成長できず、卵を産む前に捕獲されるため数が増えない”のだといいます。
サバを巡る厳しい状況に現場からは――
いとう漁業協同組合・高田充朗組合長
「漁獲能力が良くなっても、元の資源がなくなれば元も子もないと思うんです」「次の世代にもいい漁業で暮らせるようにするというのは、(とれる量を)我慢するところは我慢しなきゃならない」
さらなる価格の値上がりも懸念されますが、専門家は「資源の回復には5年、10年のスパンで行う必要がある」と指摘しています。
(2025年3月19日放送「news every.」より)
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